僕と23kgのケースを3つ積んだ加藤車はローマ・フィウミチーノ空港へ着いて、20時「山形の会場でまた」と言ってお別れした。各国の人々の表情に緊張感が漂う国際空港で、僕も最後のゲートの前まで来ていた。すると無意識に流れるアナウンスの言葉に ”#$%&’(()=~|{>TOYAMA AKIHIRO!”#$%&’()=~~~~|、と自分の名前が呼ばれた気がした。
ブロンズの入ったケースを重そうに運ぶ僕(やらせ) |
朝美さんとの通信手段はない、搭乗時間は40分を切っている、ブロンズを運んでいるだけで悪いことをしているわけではない、怪しまれないようにするには・・・・。極地に立たされたような事態に、焦る自分と落ち着かせる自分。確認しますが語学はいつも、なんとなくわかっているつもり程度。
警察2人に係員1人がそれぞれの車で着き、扉にSECURITYと書かれた部屋に連れられ計4人の立会いの下、X線に中身が写らなかったケースが1つあったことを説明され、開けるよう要求された。陽気だった彼の表情も一遍し仕事モードになっていて、警察は早くあけるよう求めていた。ビスでふたを閉じていたがドライバーを持っていなかったため、警察がふたをこじ開けた。僕は作家の作品だというと言うと説明が面倒になるため「I made it」と言った。
すると「bello(美しい) bello!」と連発、その時だけ僕の作品になった彫刻をとても褒めてくれ、本当に気分が良かった。すぐさま荷物を元に戻し、それを僕の乗るエアチャイナの機体まで一緒に届け、22時僕を優先的に機内へ通してくれた。
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