2012年1月11日水曜日

井戸掘り

ここ数日、岡田家裏のお庭(家庭菜園用)に放置されていた井戸水の再生を求めた、井戸掘り作業をしてきた。2つの放置された井戸は、地下4mあたりから土砂や石、木などが積もっていた。それらを取り除き、野菜用の水をくみ上げるのが目的でした。

年明けから合間を見て作ってきた、弁の付いた塩ビパイプの堀機を地上から下ろし突くのだが、掘り上げる土砂の量には限度があり、そう簡単にはいかない。覚悟を決めリングの中に入り、腰を折るのもやっとの狭さの中、泥に手を入れて異物をかき出していく。
 一時は諦めかけていたが、昨日一本目の井戸にポンプを取り付け水を引くことができた。


途中手伝ってくれた泉さんの話では、「水不足になりやすい島では昔、あらゆるところに井戸を掘った。掘るときは、技術をもつ井戸掘り士を一人雇い、他は親戚や仲間が『結(ゆい)』で、一人じゃできないことを助け合った。石を積んだ段々畑や家づくり、風呂を沸かすのも交代で、共同で入った。
井戸を掘るには大きな穴をみんなで掘り、石や素焼きの菅を何日もかけて積んでいき作る。しかし掘っても掘っても水脈にあたらないことは珍しくなく、何度も掘った。水を取るというのは大変なことなんじゃ」 と語った。

泉さんの名刺の肩書は「百姓」である。


先人たちが苦労して掘った井戸の泥かきを、数時間で諦めていた自分が非常に情けない一方、待てない自分が、待ち続けた先人たちの生き方に触れることができたことは、本物の喜びです。
また同時に、先人たちが残した土地や生きる知恵を尊ばず、新しいものに広がっていく社会に疑問を抱く「一体どこに向かいたいのか??」。私たちが目を向けるべき生活スタイルは辺ぴな所で静かに、逞しく生きているのではないでしょうか?

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